第229回 徳島医学会学術集会発表記録

当科受療患者の手洗いの現状と今後の課題

igakukai-tatsuta

医療法人久仁会 鳴門山上病院
竜田庸平 直江貢 國友一史 山上久

【はじめに】
院内感染の多くは手指を介した接触感染であるといわれる。当院においては、平成3年より院内感染防止委員会を発足し、独自の感染防止マニュアルを遵守した組織的な感染予防に努めている。
今回、リハビリテーション(以下リハ)の立場から患者様の『手洗い』に注目し、日常生活活動(以下ADL)における整容動作能力の向上と、感染予防について検討を加える。

【対象と方法】
対象は、当科受療中の患者20名、セラピスト20名とし、各々に①リハ前後の手洗いの有無②手洗い所要時間③石鹸使用の有無④ペーパータオル使用の有無について調査した。①は聞き取り調査、②は立会いのもと、ストップウォッチにて計測し、③④に関しては手洗いに立会い、調査した。

【結果】
患者は①リハ前後に手を洗っておらず(100%)、②手洗い所要時間も20秒に満たない傾向を示した。③石鹸・④ペーパータオルの使用もばらつきがみられた。セラピストに関しては感染予防としての手洗いを慣行出来ていた。

【考察】
今回の調査により、患者の手洗いは、ADLとして定着していない傾向にあることが示唆された。このことは接触感染等のリスクが高い状況にあると換言できる。今後はリハとケアプラン及び感染予防をリンクさせ、手洗い動作が患者のADLに定着するよう、リハ的なアプローチを促進していく事が急務である。
セラピストは医療従事者として、広い視点で感染防止に努めるべき事を再考した。